揺るぎない信念と深い感動がここに

独自のステージと個性溢れる選曲で注目を集める厚木高校吹奏楽部のディスクが遂に完成。
指揮の中山鉄也と親交の深い作曲家ティモシー・マーやギリングハムをはじめ、ユーモアにとんだヘスケッス、重厚で独特な作風のルーディーン、注目の作曲家オラ・イェイロの初吹奏楽作品(合唱入り)など抜群の選曲です。
シュワントナーの「新たなる時代への黎明」は、公民権運動の指導者的役割を果たしたアフリカ系アメリカ人であるキング牧師の言葉の持つ力と、音楽を融合させた25分に及ぶ大作です。アメリカにおける黒人の悲惨な歴史とキング牧師の思想が、歴史絵巻を見るように音楽とナレーションで展開していきます。厚木高校が2010年の演奏会で日本初演し、大きな話題となりました。今作もナレーターにアフリカン・アメリカンのジョージ・ノエルズ氏を迎え、深い共感と共に聴き手に訴えかける素晴らしい演奏を披露してます。
ボーナストラックには「リバティ・ファンファーレ」のライブを収録。以前より演奏されていた変ロ長調の吹奏楽版ではなく、新しく原調でボーコックが編曲したニ長調。原曲通りの明るい響きで、こちらも注目です。
吹奏楽の芸術性を追求する厚木高校の姿勢は貴重で、音楽の本質に触れる事の出来る一枚となりました。


●曲目●

[1] ウィルリギッグ (ケネス・ヘスケッス)

[2] 車窓に広がる穀物畑〜アーサー・ダヴの同タイトルの絵より (ティモシー・マー)

[3] バッカナール (ロルフ・ルーディーン)

[4] グロリファイド エンゲルバーグによる幻想曲 (デイヴィッド・ギリングハム)

[5] マーティン・ルーサー・キングのテキストによる
新たなる時代への黎明より“自由への夜明け”
ナレーターと吹奏楽のために
(ジョセフ・シュワントナー/編曲:ニック・ピラート)
ナレーター:ジョージ・ノエルズ

[6] メリディアン (オラ・イェイロ)

■ ボーナストラック ■
[7] リバティ・ファンファーレ (ジョン・ウィリアムズ/編曲:ジェイ・ボーコック)


指揮:中山鉄也
演奏:厚木高等学校吹奏楽部

2012年4月13〜15日　秦野市文化会館にて収録