【曲目解説】
クラリネットの持つ、温かく柔らかな響きにぴったりの楽想を持つ作品です。映画音楽を思わせる幻想的な雰囲気と愛情に満ちたメロディで満ち溢れています。
各パートにあるニュアンス豊かなソロ・メロディやオブリガードは演奏者の表現力の魅せどころで、コンチェルティックな面も伺えるアンサンブル作品です。

題名はフランス語で「それぞれの愛の形」という意味を持っています。<愛>には人類愛、親子の愛、男女の愛、屈折した愛、普遍的な愛、など色々な形があるでしょう。また、そのそれぞれの愛のかたちが万華鏡のごとく変化する事もあるのかもしれません。この曲はそういった'愛の形'をテーマにして書いた曲です。楽曲は幻想的な雰囲気に支配され、「愛」の形を表した多様な旋律が移り変わりながら登場します。（天野正道）

※本楽曲ならびに金管五重奏曲「カレイドスコープ」のテーマ、モチーフを元に再構成し作曲されたのが、吹奏楽曲「ラ・フォルム・ドゥ・シャク・アムール・ションジュ・コム・ル・カレイドスコープ」です。