息もつかせぬ迫力と高揚、神大サウンドが放つ至上の作「ディオニソス」

開催前から注目を集めた2010年の定期演奏会は、期待以上のステージに大いに沸きました。
前半3曲は見事なシンフォニックサウンドで聞かせるフランス作品。何と言っても注目なのが「ディオニソスの祭」。この歴史的名作を神奈川大学の演奏で聴きたかったファンは多く、曲を知り尽くした小澤俊朗のタクトが冴え緊張感に満ちた気迫溢れる名演です。
後半は真島俊夫作品によるステージ。ゲストにはニューヨークを拠点に世界で活躍するマリンバ奏者・名倉誠人。マリンバの限界を越えたテクニックと詩的で歌心溢れる演奏に誰もが引き込まれます。「ニライカナイの海」は委嘱作品で初演。沖縄の打楽器も交え、華やかで美しい真島俊夫ならではの世界観と神大のコラボレーションは必聴です。


●曲目●

バレエ音楽「パリの喜び」より (ジャック・オッフェンバック、マニュエル・ロザンタール/編曲:小長谷宗一)
[1] 序曲
[2] ポルカ
[3] ワルツ
[4] マーチ
[5] カンカン

[6] ディオニソスの祭 (フローラン・シュミット)

[7] 行進曲「サンブル・エ・ミューズ連隊」 (ジャン・ロベール・プランケット/編曲:ジョゼフ・フランソワ・ラウスキ)

[8] 吹奏楽のための交響詩「波の見える風景」 (真島俊夫)

“大樹の歌”-ブラジルと日本の友好の年輪へ- マリンバとバンドの為の協奏曲 (真島俊夫)
[9] I. 航海
[10] II. 郷愁
[11] III. 結実の祭り

[12] 熊蜂の飛行 (マリンバ独奏) (ニコライ・リムスキー=コルサコフ)

[13] ニライカナイの海から <委嘱作品> (真島俊夫)

[14] グラデュエーション・デイ・マーチ (真島俊夫)

[15] 歌劇「雪娘」より“道化師の踊り” (ピョートル・チャイコフスキー/編曲:レイ・E.クレーマー)


マリンバ([9]〜[12]):名倉誠人
指揮:小澤俊朗
神奈川大学吹奏楽部

2010年1月8日　第45回定期演奏会
2009年6月12日　2009サマーコンサート
横浜みなとみらい 大ホールにてライブ収録