CEM-099
【金管8重奏】Mercury ~神々のメッセンジャー(三澤慶)【アンサンブル楽譜】
三澤慶 作曲 グレード4 演奏時間 約4分30秒
東海大学付属高輪台高校委嘱の金管八重奏作品が登場!昼夜で600℃も差がある「水星」の極端な世界観を、情緒的な夜と躍動感あふれる昼の劇的な対比で描きます。
【曲目解説】
東海大学付属高輪台高等学校吹奏楽部による同校8曲目の委嘱作品。同校により令和6年度アンサンブルコンテストで初演された。
冥王星の準惑星への降格によって太陽系の中で最小となった第1惑星、「水星(Mercury)」は周知の通り太陽に最も近い公転軌道を持ため昼の温度は約430℃に達するが、大気を持たないために我々の想像とは裏腹に夜は約マイナス170℃以下と、昼夜の温度差は実に600℃にもなる。さらに、自転と公転の周期が2:3という特殊な共鳴関係にあることから、「1年よりも1日の方が長い」という、我々の常識からは考えにくい特異な時間軸を持っている。
金管八重奏として書かれた本作は、この水星が持つ極端な特徴・ダイナミズムを、情感豊かな「夜」の情景と躍動する「昼」の情景との鮮烈な対比、そして神話の世界観を交えた劇的な2部構成で描き出している。
深い静寂に包まれた夜の風景描写から始まる前半部は、極限の寒さの中に煌めく満点の星空のような、極めて叙情的な世界である。マイナス170℃の静けさの中、水星特有のクレーターや複雑な地形が織りなす陰影を、金管アンサンブルの繊細なハーモニーやフレーズの重なりによって表現している。また、カデンツァ(cadenza)風に書かれたユーフォニアムのソロやトロンボーンのデュオを要所に配し、ゆったりとした時間の流れの中で、豊かな歌心と技巧的かつ雄大な変化を内包したこれらの部分は、聴き手を深く幻想的な世界へと引き込んでいく狙いがある。
この深い叙情性から一転して、眩い「昼の描写」へと突入する後半部は、6/8拍子の快活なスケルツォ(Scherzo)風のテンポに支配される。太陽に最も接近する惑星ならではの、太陽光が眩く拡散するような様子を表現している。単にスリリングなだけでなく、金管楽器の持つ鋭いイントネーションやダイナミクス、キラキラとした色彩感を活かし、基本的には明るく快楽に満ちた音楽として展開する。
サブタイトルに掲げられた「神々のメッセンジャー」は、水星の語源であるローマ神話の俊足の神「メルクリウス」、および彼と同一視されるギリシャ神話の神「ヘルメース」が“神々の伝令使(メッセンジャー)”であることに由来する。宇宙を縦横無尽に駆ける伝令使のような圧倒的なスピード感と気品を纏いながら、前半の静寂が嘘のようなシンフォニックな最高潮を迎え、劇的なフィナーレへと雪崩れ込んでいく。
前半・後半それぞれの情景の対比を鮮明に、コントラスト高くで表現することで聴衆を飽きさせない変化に富んだ音楽に仕上げることができるでしょう。
【作曲家プロフィール】
11歳よりトランペットを始める。15歳よりトランペットを元NHK交響楽団首席奏者、津堅直弘氏に師事。
東京音楽大学(器楽科)を2度の特待生奨学金を得て卒業。在学中作曲を有馬礼子氏に師事。
同大学を卒業後、主に国内のオーケストラへの客演や吹奏楽・ブラスアンサンブルなどを中心に演奏活動を行う。
作曲家として2006年度吹奏楽コンクール課題曲、「海へ…吹奏楽の為に」を作曲。2010年、シエナ・ウィンド・オーケストラ結成20周年記念作曲コンクール優勝。優勝曲「フェニックス ・マーチ」が佐渡裕指揮により初演される。2012年、朝日作曲賞受賞。受賞曲「勇者のマズルカ」が2013年度吹奏楽コンクール課題曲として採用される。
特に金管アンサンブル作品ではこれまで7作を東海大学付属高輪台高等学校に書き下ろし、東京都代表として6度の全日本アンサンブルコンテストへの出場をサポートするなど多数発表。
その他、これまでに管弦楽・吹奏楽・室内楽を中心に600を超える作編曲作品を手がける。
また、各地のアマチュア愛好家との交流が深く、作品提供・客演指揮などを積極的に行う。
指揮者としてこれまでにブリッツ・フィルハーモニック・ウィンズ、テアトロ・ジーリオ・ショウワ・オーケストラ、東京室内管弦楽団などを指揮。
近年は地域でのプロとアマチュアの垣根、世代間の垣根を取り払った音楽・吹奏楽活動のデザインに注力している。
現在、作曲家、東京室内管弦楽団/トランペット奏者/エデュケーション・プログラム・アドバイザー/指揮者/理事、地域音楽コーディネーター、桜美林大学芸術文化学群非常勤講師。
【編成】
Trumpet in B ♭ 1
Trumpet in B ♭ 2
Trumpet in B ♭ 3
Horn in F
Euphonium
Trombone 1
Trombone 2
Tuba
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【曲目解説】
東海大学付属高輪台高等学校吹奏楽部による同校8曲目の委嘱作品。同校により令和6年度アンサンブルコンテストで初演された。
冥王星の準惑星への降格によって太陽系の中で最小となった第1惑星、「水星(Mercury)」は周知の通り太陽に最も近い公転軌道を持ため昼の温度は約430℃に達するが、大気を持たないために我々の想像とは裏腹に夜は約マイナス170℃以下と、昼夜の温度差は実に600℃にもなる。さらに、自転と公転の周期が2:3という特殊な共鳴関係にあることから、「1年よりも1日の方が長い」という、我々の常識からは考えにくい特異な時間軸を持っている。
金管八重奏として書かれた本作は、この水星が持つ極端な特徴・ダイナミズムを、情感豊かな「夜」の情景と躍動する「昼」の情景との鮮烈な対比、そして神話の世界観を交えた劇的な2部構成で描き出している。
深い静寂に包まれた夜の風景描写から始まる前半部は、極限の寒さの中に煌めく満点の星空のような、極めて叙情的な世界である。マイナス170℃の静けさの中、水星特有のクレーターや複雑な地形が織りなす陰影を、金管アンサンブルの繊細なハーモニーやフレーズの重なりによって表現している。また、カデンツァ(cadenza)風に書かれたユーフォニアムのソロやトロンボーンのデュオを要所に配し、ゆったりとした時間の流れの中で、豊かな歌心と技巧的かつ雄大な変化を内包したこれらの部分は、聴き手を深く幻想的な世界へと引き込んでいく狙いがある。
この深い叙情性から一転して、眩い「昼の描写」へと突入する後半部は、6/8拍子の快活なスケルツォ(Scherzo)風のテンポに支配される。太陽に最も接近する惑星ならではの、太陽光が眩く拡散するような様子を表現している。単にスリリングなだけでなく、金管楽器の持つ鋭いイントネーションやダイナミクス、キラキラとした色彩感を活かし、基本的には明るく快楽に満ちた音楽として展開する。
サブタイトルに掲げられた「神々のメッセンジャー」は、水星の語源であるローマ神話の俊足の神「メルクリウス」、および彼と同一視されるギリシャ神話の神「ヘルメース」が“神々の伝令使(メッセンジャー)”であることに由来する。宇宙を縦横無尽に駆ける伝令使のような圧倒的なスピード感と気品を纏いながら、前半の静寂が嘘のようなシンフォニックな最高潮を迎え、劇的なフィナーレへと雪崩れ込んでいく。
前半・後半それぞれの情景の対比を鮮明に、コントラスト高くで表現することで聴衆を飽きさせない変化に富んだ音楽に仕上げることができるでしょう。
【作曲家プロフィール】
11歳よりトランペットを始める。15歳よりトランペットを元NHK交響楽団首席奏者、津堅直弘氏に師事。
東京音楽大学(器楽科)を2度の特待生奨学金を得て卒業。在学中作曲を有馬礼子氏に師事。
同大学を卒業後、主に国内のオーケストラへの客演や吹奏楽・ブラスアンサンブルなどを中心に演奏活動を行う。
作曲家として2006年度吹奏楽コンクール課題曲、「海へ…吹奏楽の為に」を作曲。2010年、シエナ・ウィンド・オーケストラ結成20周年記念作曲コンクール優勝。優勝曲「フェニックス ・マーチ」が佐渡裕指揮により初演される。2012年、朝日作曲賞受賞。受賞曲「勇者のマズルカ」が2013年度吹奏楽コンクール課題曲として採用される。
特に金管アンサンブル作品ではこれまで7作を東海大学付属高輪台高等学校に書き下ろし、東京都代表として6度の全日本アンサンブルコンテストへの出場をサポートするなど多数発表。
その他、これまでに管弦楽・吹奏楽・室内楽を中心に600を超える作編曲作品を手がける。
また、各地のアマチュア愛好家との交流が深く、作品提供・客演指揮などを積極的に行う。
指揮者としてこれまでにブリッツ・フィルハーモニック・ウィンズ、テアトロ・ジーリオ・ショウワ・オーケストラ、東京室内管弦楽団などを指揮。
近年は地域でのプロとアマチュアの垣根、世代間の垣根を取り払った音楽・吹奏楽活動のデザインに注力している。
現在、作曲家、東京室内管弦楽団/トランペット奏者/エデュケーション・プログラム・アドバイザー/指揮者/理事、地域音楽コーディネーター、桜美林大学芸術文化学群非常勤講師。
【編成】
Trumpet in B ♭ 1
Trumpet in B ♭ 2
Trumpet in B ♭ 3
Horn in F
Euphonium
Trombone 1
Trombone 2
Tuba