尊いほど真摯に、音楽への想いを一心に注ぎ込んだ渾身の一枚

全身全霊のパフォーマンスが惹きつけるソロアルバムがついに完成。雲井本人の持つ確かな世界観をストイックなまでに追求し音楽の本質に迫ります。精神世界をテーマとする古典から現代までの幅広い選曲で、それぞれの作曲家が音楽に託し綴った自然や神への美しき語らいを色彩豊かに表現しています。
バッハのコラール集はシンプルながら歌心に溢れたアプローチで、現代楽器の演奏と感じさせない厳かな表現。圧倒的な表現力と強い意志をもって臨んだデザンクロの作品もダイナミックながら繊細なニュアンスを感じさせる名演となりました。
マズランカのソナタは、雲井自ら「自分の中から計り知れない感情が湧き上がる」と語る通り、高度なテクニックと巨大な情熱が生み出すセンセーショナルな表現で人間の心の深奥に到達しようとする、一人の音楽家の姿がそこにうかがえます。


●曲目●

[1] シンプル・ソング (レナード・バーンスタイン/編曲:デヴィッド・エリオット)

3つのコラール前奏曲 (ヨハン・セバスティアン・バッハ/編曲:ゾルタン・コダーイ)
[2] I. ああ、我らが人生とは何ぞ
[3] II. 天にまします我らが父よ
[4] III. 我らを救いたまうキリスト

[5] 前奏曲、ガデンツと終曲 (アルフレッド・デザンクロ)

[6] イタリア協奏曲から「アンダンテ」 (ヨハン・セバスティアン・バッハ/編曲:雲井雅人)

ソナタ (デイヴィッド・マスランカ)
[7] I. モデラート
[8] II. 遅く
[9] III. 非常に速く


サクソフォーン:雲井雅人
ピアノ:藤井亜紀


2006年5月2-4日 富山・北アルプス文化センターエコーホールにて収録