オリジナル楽器編成による完全版

川越奏和のデビューアルバムは、名曲「ディオニソスの祭り」をはじめ日本の吹奏楽シーンをリードする作曲家の作品を取り上げた意欲作です。レコーディングには奏和と関わりの深い作曲家が集結。作曲者の奏和に寄せる愛着が演奏に大きく反映し、深い共感にみちた音楽が完成しました。
タイトル曲の「ディオニソスの祭り」は誰もが認める傑作ですが、サクソルン属などの特殊楽器を多用するのと、奏者一人一人にソリスト級の技術と表現力が要求されることから、演奏には困難を極める難曲です。このディスクでは楽譜に準じた楽器編成で録音。規模こそ及ばなかったものの、全ての楽器をみたした録音は国内初です。
指揮者は近年目まぐるしい活躍を見せる佐藤正人。その情感豊かな表現と卓ぬきした指導力は、奏和の魅力を十二分に聴かせてくれます。


●曲目●

[1] 祝典のためのコラール(改定版) (鈴木英史)

ウインドアンサンブルのための音楽'子供の街'
[2] I マーチ
[3] II 遊びに
[4] III せみとり
[5] IV 追いかけっこ
[6] V けんか
[7] VI ちょっぴり淋しい気分
[8] VII 夕暮れの道を
[9] VIII マーチ

[10] 贖罪 (天野正道)

[11] 奏楽II 春の朝に (飯島俊成)

サクソフォン協奏曲 Op.26b (ポール・クレストン)
[12] 第1楽章 エネルギッシュに
[13] 第2楽章 瞑想的に
[14] 第3楽章 リズミックに

[15] ディオニソスの祭り (フローラン・シュミット)

新井靖志 (サクソフォン) ([12]〜[14])
指揮:佐藤正人

演奏:川越奏和奏友会吹奏楽団

2000年2月19日、20日/4月2日 和光市民文化センター・サンアゼリアにて収録