“激動する時代の風に吹かれながらも、強い意志を持って立つ”
和太鼓の活躍と木管楽器の連符が効果的です。

曲目解説
佐賀学園高等学校吹奏楽部、南里隆弘先生の委嘱により作曲いたしました。
九州の有力大名、龍造寺家の家臣だった鍋島直茂は、その頭脳明晰さで緻密な作戦を立て、幾度となく戦を勝利に導く家臣として、龍造寺家の窮地を救ってきました。しかし鍋島の師匠・龍造寺隆信が、晩年、残忍な政治を行い人々からの信頼を失い、龍蔵寺家の最大の危機が訪れます。
そんな困難な状況でも、鍋島は当主の仕事も引き受け、龍造寺家を献身的に支え続けていました。
鍋島は秀吉に高く評価され、龍造寺氏に変わり国政を担うよう命ぜられます。
九州関ヶ原の戦では、鍋島は息子の勝茂と協力し見事戦を勝ち抜きました。
こうして仲間の家臣達・幕府の厚い支持を受け、鍋島は、家臣の身分から佐賀藩主へと昇りつめたのです。
彼の人柄は、まさに「智仁勇」だと言われ、智:何が正しいか判断できる知性、仁:相手の立場でものを考えられる心、勇気、これらを備えた大将だと言われた人物でした。そんな鍋島の人柄と下剋上を表し、「時つ風〜我が智謀の剣〜」と名付けています。（樽屋雅徳）