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曲目解説
宝塚市吹奏楽団の委嘱で作曲され2007年度全日本吹奏楽コンクールにおいて同楽団が演奏しております。
この曲は、コレッジオ作『聖カタリナの神秘の結婚と聖セバスティアヌス』をモチーフに作曲されました。絵画には幼いイエスがカタリナの薬指をとらえ見つめている様子が描かれています。その様はまるで結婚指輪を嵌めているかのように見え、神秘的な結婚の場面を感じさせます。
聖カタリナは驚くべき博識の人物であったと言われ、50人の哲学者を全員説き伏せ、キリスト教に改宗させたと伝えられるほどです。
曲は聖カタリナにふりかかる幾多もの試練が襲うところから始まります。彼女が嵐のような難題を持ち前の機知で乗り越えていくところを激しい中間部で表しています。後半のフルートのソロはカタリナの穏やかな表情を映し出し、クライマックスには幼イエスと交わす神秘的な結婚の儀式を迎えます。
メロディのひとつひとつにみられる聖カタリナの表情が印象的な曲になっています。(樽屋雅徳)