こんにちは。2月になり、節分、立春を迎えますね(そして、花粉の心配も…)。
今月も引き続き、コンクールや演奏会におすすめの作品を、CAFUAレンタルライブラリーからご紹介していきたいと思います。
本日初めにご紹介するのはコチラ。
すべての答え / 清水大輔
演奏時間 約8分
レンタル価格:28,000円(税抜)
2005年のヤマハ吹奏楽団浜松委嘱作品。
「すべての答え」というタイトルは、「この作品が、すべての答え」ということではなく、作品の本来のテーマ「究極の疑問」に対する“アンサー”、対句のようなもので、そもそも『「究極の問い(疑問)」って、どんなもんだと思う?』という、作曲者からの問いかけ、謎かけであるともいえます。
この「問い」のテーマに、「すべての答えは42」というアイディアが絡んでくるのですが、このアイディアはイギリスのラジオドラマ「銀河ヒッチハイク・ガイド」という作品に端を発しています。メディアミックスも多数行われており、小説化、TVドラマ化、映画化などがされています。小説は日本語版もあり、国内で入手することが可能です。
SFエンターテインメント…といって良いのでしょうか、娯楽性が強いものの、多層にわたるバックグラウンドがあり、読み応えのある作品のようです。
さて、清水氏の作品においては、各セクションアンサンブルやソロもふんだんに盛り込まれ、奏者の腕の見せ所は満載といったところで、楽曲の構成(ストーリー)は一方方向に進んでいきます。
冒頭の楽想標語は“Freddamente”…あまり見かけない言葉なので調べてみたところ、イタリア語で“冷静に、冷やかに”という意味の言葉でした。
不可解で哲学的な要素とともに、華やかさやキャッチーさも持ち合わせており、コンサートでの演奏もお勧めしたい作品です。こちらのCDに収録されていますので、ぜひ聴いてみて下さい。
清水大輔 すべての答え
演奏:ヤマハ吹奏楽団
CAFUA CACG-0091
それでは、2曲目に参ります!
交響詩「フォルモサ」/ 真島俊夫
演奏時間 約8分半
レンタル価格:28,000円(税抜)
台湾国際音楽祭からの委嘱を受け、2011年に書かれた作品。CAFUAセレクション2012に収録されているので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
この曲の面白さはどんなところか、それは人によっても様々だと思いますが、たとえば
・3分割系と2分割系のリズムが混在する面白さ
・真島氏が得意とする、(音による)空気、背景の作り方
・メインテーマやサブテーマ以外の飾り方
といったことも、見どころ(聴きどころ)として挙げられるかと思います。
「フォルモサ」は、欧米で「台湾」を指して「麗しの島」という意味合いを持つ言葉です。
真島氏の音で台湾を書いたらこうなった! その一つのかたちとして、お楽しみ頂くのも良いのではないでしょうか。
聴き終わった後の清々しい印象も、この作品の特長です。
交響詩「フォルモサ」の演奏は、こちらのCDでお楽しみください♪
CAFUAセレクション2012 吹奏楽コンクール自由曲選 「火祭りの踊り パラフレーズ」
演奏:航空自衛隊航空中央音楽隊
CAFUA CACG-0181
それでは、本日3曲目のご紹介です!
Bye Bye Violet / 井澗昌樹
演奏時間 約9分
レンタル価格:29,000円(税抜)
このCAFUA Now! でも、何度かご紹介したことがありますね。昨年の吹奏楽コンクール全国大会でも演奏された、話題作です。
“Violet”といえば、すみれですが…
今、もしくはこれから、生のすみれを目にすることが出来る季節になりますね。
ただ、野の花(あるいは花壇など)のすみれとはかなり異なる印象なので、そこを逆手にとってイメージ作りをするのも良いかもしれません。
想像すべきは、“かつて愛した”そして“今はない”すみれ(Violet)なのでしょう。
重厚な響きが特徴で、大切にして頂きたいポイントでもあります。
“重さ”と“厚さ”。それが全身全力でぶつかってくるエネルギーと、その間にもれる嘆きのメロディーです。
これらが、作品に込められた主なテーマの部分だと思われますが、実際には一つの作品として完結できる“解決”を持っています。
その解決は、どんな解決なのか? 演奏される方それぞれに見出して頂きたいテーマです。
井澗昌樹「Bye Bye Violet」を収録したCDは、こちら!
酒井 格 ティンパニ協奏曲
演奏:龍谷大学学友会学術文化局吹奏楽部
CAFUA CACG-0164
まだまだいきますよ~~続いては、こちらの作品です♪
シンフォニックダンス / 福島弘和
演奏時間 約9分
レンタル価格:28,000円(税抜)
第16回響宴で演奏され、JBA下谷奨励賞を受賞した作品。
南国の森林を舞台に、美しい飾り羽を全身にまとった極楽鳥のダンスや、生き物の大きな営みを描いた作品です。
ここで少し、曲の中からメロディーとリズムの要素を取りあげて見てみたいと思います。
メロディーというのは、ある程度の長さがないと、メロディーとして認識できませんね。時間を長く使う分、“大きな流れ”を表現することに向いているし、ある程度の大きさは(意図していなくても)出てしまいます。
一方、リズムはメロディーに比べればより短く、パルス的に存在させることが可能です。この作品においては、パルス的に差し挟まれたリズム音形が、熱帯の森に息づく生き物たちを表しているようにも思えます。リズムが“いる”のです。
この長い要素と短い要素、長短の要素に注目してみるのも一興ですね。
福島弘和「シンフォニックダンス」を収録したCDの情報・ご注文は、こちらのリンクからどうぞ。
21世紀の吹奏楽「響宴ⅩⅥ」
ブレーンミュージックBOCD-7492・7493
(「シンフォニックダンス」の演奏:龍谷大学学友会学術文化局吹奏楽部)
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楽譜事業部
高橋