こんにちは!暦の上ではすでに冬ですが(汗)、まだかろうじて秋といえるこの時期に、ご紹介したかったソロ楽譜3曲が明日発売となります!
本日もどうぞお付き合い下さいませ。
題名にストレートに“秋”が入ったこちらの作品、“穂”は“みのり”と読みます。ソプラノとアルト、2種類のサクソフォーンを持ち替えで使用し、宮崎に伝わる民謡“刈干切唄”を素材に用いた変奏曲です。
もとが民謡ということもあって、一般的な拍子の枠組みにあてはめて捉えるのは難しいのですが、そこはアレンジの力で少し寄せて分かりやすく、時には本来の“自由なタイム感”側に寄せてみたりと、そこに新たなゆらぎの面白さが生まれています。
変奏曲とあって、一つの素材に複数のハーモニーやリズム感が与えられているのを味わうのも楽しい作品です。
無伴奏のトランペットソロ曲です。こちらの作品は…タイトルに、「秋」というワードこそありませんが、実はこの”Magic hour”という言葉が「日の出の直前や日没直後のわずかな時間」を表しています。
夕暮れが印象的な季節といえば言わずもがなの秋!「秋は夕暮れ」ですから^^ この作品も、冬本番に突入してしまう前にご紹介したい作品でした。
「秋の」「日没直後のわずかな時間、夕暮れ時」といえば、印象的な美しさのイメージもありますが、ゆっくり見ていたい、味わいたいという気持ちに反して「並より短い!(残念)」という要素もありますよね。
美しいから、ゆっくり見ていたいから、短く感じられる部分もありそうですし、実際に「夕暮れ時」と呼べる時間が短いのかもしれません。
曲は「1.美しさ」「2.怖れ」「3.悦び」の3つの部分に分かれており、通奏すると6分半ほどになります。
仮に、朝な夕なのMagic hourが6分半だったとしたら…どうですか?
まぁそれは、少し短すぎるかもしれませんが、実際のその景色を沢山見て、心の中にもイメージを思い描きながら、演奏してみて頂ければと思います。
こちらは、タイトルや作曲の意図に秋は含まれていないのですが…
秋が似合う^^ということで、この時期に出版の運びとさせて頂きました。
その表情は素朴で、はじめは少し物寂しく、中間から後半はピアノの輝きと共にのびやかに歌い、最後は後に何かを託すように静かに消えていきます。
解説文中に「日々の生活を送る中でちょっとした事に感動したり幸せに思う瞬間、この時私は自分という人間が歩んできた人生にとても感謝と幸福を思うのです。」という作曲者の言葉があります。
このように思い感じる時を、もしも季節に例えたら、春夏秋冬のうちいつになるでしょうか。
人生の実り(みのり!)を受け取り、こうべを垂れて全身全霊が感謝に満たされる時は、それは“秋”がもっとも相応しいように感じられます。
こうして3曲並べてご紹介してみますと、今回は特に「繊細な感性」に訴える作品が多かったように思います。
一年の中でも、秋は普段以上にロマンティックだったりセンチメンタルだったり、繊細な感性に一歩深く踏み込める良いチャンス!
より深い表現に到達できるよう、いろいろな作品に触れてみて下さいね♪